【7月26日を思う】 ⓷重大犯罪と事業者責任

 

企業経営や事業展開において、リスク・マネジメントは重要課題のひとつです。
ただ、想定外のリスクが発生した時、経営者や事業者はどこまでの責任を負わなければいけないのでしょうか。

 

2年前の7月26日未明に相模原で起きた事件では、その日のうちに諸外国の首相や要人からもメッセージが届きました。
現場に足を踏み入れた救急隊員らですら、その惨状に衝撃を受けたことが様々に語られました。

 

当該施設では、死傷者を含め多数の利用者と職員が被害に遭ったことは言うまでもありません。
当該法人も甚大な被害を受けています。


けれども、事件について神奈川県が発表した検証委員会の報告書の内容を知っている人は、どれだけいるでしょうか。 http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/852926.pdf

報告書では、施設が県の指定管理施設(元県立施設)であることから、「事件発生の報告義務」が迅速になされなかったことをもって法人の責任が指摘されています。

 

この判断を私たちはどう受け止めたら良いのでしょうか。

個人的意見としては、一社会福祉法人/民間事業者の責任を問うだけでは、あまりに無責任なのでは?という感覚を拭えません。

 

・国は衆院議長に手紙を渡そうとした人物がいることを事前に知っていた
・警視庁や神奈川県警は実行犯に関わる情報を事前に得ていた
・国・県・政令指定都市、警視庁・神奈川県警、その他「関係機関の連携不足」についての責任は棚上げになっている

 

日本の福祉事業は、国から都道府県へ・都道府県から市町村へ・市町村から民間事業者へと、サービス実務を民に託す方向で進んできました。

一法人・一事業者に履行不能ともいえる責任を担わせ、自らの責任については口を閉ざす国や行政だとしたら…

日本で福祉事業を展開するのは、あまりにもリスクが高いと言わざるを得ません。