EAPでは上司の方が部下のことでご相談に来られるケースが少なくありません(マネジメント・コンサルテーション)。
ここ数年増えているのは「自分の部下は発達障害ではないか?」というご相談です。

 

発達障害に関しては法律も出来、都道府県毎に支援センターが設置され、最近では「発達障害者地域支援マネージャー」が配置されるようになりました。こうした動向からも、発達障害と診断される方が増えてきているのは確かです。

 

EAPでは他のご相談と同じように、診断したり診断に沿った治療をしていくことはしません。あくまで「業務上の差し障りは何か」「生産性を妨げているか否か」といった視点から課題整理していきます。これはよく言われる「事例性」と「疾病性」の区別です。

 

とはいえ、経験を積んだEAPコンサルタントは、発達障害を持つ方についての臨床経験も少なからずありますから、必要と思われる時には外部専門機関につなげることを提案し、そのための方策を一緒に考えることもします。課題解決のために「当事者への直面化」が不可欠な場合にはそれを行います。

 

注意したいのは上司である方が「発達障害に違いない」と思い込んで、そのような発言をしたり、部下の方に「とにかく受診して診断をもらってこい」というような対応をしてしまわないようにすることです。
思い込みは禁物です。


職場ですべきことは、診断名を明らかにすることではなく、職場の生産性を上げるための方策を講じること、即ち「事例性に沿って課題解決」を図っていくこと。その原点に立ち返って対応することが望まれます。